「なあ、レースしねぇ?」
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あれは俺が某G高専の4年生の頃だった。
いつものように校内のメインストリートを歩いていると
当時よくつるんでバイクに乗ってた友人・マツが
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「なあ、レースしねぇ?」
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と、聞いてきた。
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「レース??」
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俺は一瞬困惑した。レースするって言っても俺達が住んでいる群馬にはサーキット無いじゃん!
しかし、マツによると榛名山のふもとにカートコースがあって
そこで50ccのバイクのレースをやっているという事だった。
この頃俺達は、中型のバイクで峠道を走り回っていて、
バイクに乗ることに関しては、そこそこの自信があった(ようである・・・)。
まぁ、よくいる自称最速の走り屋さんである。
50ccのバイクなんてちょろいさ!という、安易な発想から
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「ふぅ〜ん、面白そうじゃん。やろう!」
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と、俺はその場で返答した。
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こうして、俺と友人・マツはミニバイクレースを始めることになった。
この時の俺達は、自分がこれから貧乏レーサー街道を爆進する事など
知る由も無かったのだが…(^^;)
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